モンテッソーリ流、こどもが自立する声かけ!

   

うまれながらにして成長するパワーを持っているこどもたち。

 そのパワーでこどもたちは一人の人として

日々たくさんのことを吸収し、学んで成長しています。

   

そんな大きなパワーを秘めているこどもにとって

まわりの人からの「声かけ」はとても大きな意味を持ちます。    

みなさんは、その「声かけ」を変えることで

こどもの行動が変わるということをご存知でしょうか?

    

今日はそんな「声かけ」についてお話ししようと思います。

    

「声かけ」が重要な理由って?

   

   

こどもはじぶんが生まれた環境を理解しようと

実にたくさんのことを考えながら周囲の音や匂いを

敏感に感じ取っています。

   

その環境の中には「まわりの人の存在」があります。

   

生まれながらにして、

本能的にじぶんが生きていくために

必要なものを感じ取る能力が備わっている赤ちゃんたち。

 

まわりの人の声からことばを学ぶだけでなく、

感情の表現や思考など様々なものを吸収して学びます。

   

どういった言葉をかけられるかによって

同じ事柄をポジティブに捉えるか、

はたまたネガティブに捉えるかが変わり

こどもの次のアクションが変わることもあります。

  

かけられた言葉はスポンジが水を吸うように

こどもたちに吸収されて

こどもたちの人格にまで影響を及ぼすと言われています。

(無識的吸収については今後お話ししていきます)

 

 

だから「声かけ」はとても大事なのです。

    

「声かけ」をする時に守るポイントは?

   

  • ひとりの人として尊重して話しかける
  • 最終的な判断をこどもに委ねる
  • 発達を強制することは避ける
  • 具体的に伝える

  

こどもは「自分で発達・成長するパワー」をもって生まれてきます。

自分自身で「今成長するポイント」を本能的に感じ

行動しながら発達していくこどもを

一人の人として尊重し

こどもがそのパワーを発揮できるよう

まわりは見守りながらサポートしてほしいのです。

 

 

一人の人として尊重するということは

最終的な判断をこどもに委ねるということでもあります。

  

こどもの選択権を奪わないことにより

選択にともなう責任などもこどもは学びます。

 

また、こどもたちが自身で感じている

「今まさにこれを!」というものに

パワーは自然とむくようになっているので

まわりが発達を強制することもできません。

 

こどもが興味を持つものこそが

今学ぶべきものであり、

今伸びていくものなのです。

 

そして、声かけをするときは

わかりやすく具体的に話すことが鉄則です。

 

今はまだ「常識」や「あたりまえ」という

概念的なものが未発達の状態で

情報を収集中のこどもたち。

 

指示を出すときやなにかをやめてほしいときなど

具体的に声かけするほうが明確に伝わります。

 

「〜をしないで」や「うるさい!」と言っても

こどもは「どうすることが正解だったのか」を知らずに

その行動をしている場合が多いので

正しい行動にうつることができません。

  

なので声かけは具体的な言葉を使うことを心がけましょう。

  

  

声かけの例

 

   

① 時間がなくて急いでほしい時

  

「はやくしなさい!」→ 「急いでいるから少しはやく動いてもらってもいい?」

ここでは急いでいる理由を説明してからお願いしてみましょう。

お願いをされることで、自分が尊重されていると

こどもは感じるでしょう。

   

    

②おもちゃを片付けないと言われた時

  

「かたづけなさい!」→「お片付けは自分でする?それとも手伝おうか?」

このように選択を委ねることで

こどもは納得して行動にうつることができます。

   

  

③ひらがなの練習帳にお絵かきをはじめた時

  

「ひらがなの練習に集中しなさい!」→「絵を描きたいならお絵かき帳に描こうね」

その子の興味はひらがなには向いておらず

お絵かきをしたい場合は

ひらがな帳はお絵かきをするところではないと伝えて

こどもの興味のあるお絵かきをお絵かきしてよい場所に

お絵かきするよう、気づくきっかけを与えましょう。

  

④ある行動をやめてほしい時

 

「こら!やめなさい!」→「〜(正しい行動例)してみよう!」

「走らないで」→「ゆっくり静かに歩きましょう」

「ボールを室内でなげない!」→「ボールを投げたければお外で投げましょう」

  

 

ただ単に禁止するだけでなく、

具体的な行動の提案を盛り込むことで

こどもはなにが正しい行動なのかに気づけます。

  

 

このように少し声かけを変えるだけで

こどもの言葉の捉え方と次の行動は劇的に変化します。

  

みなさんも今日から

いつもの普段の声かけを少し変えてみませんか?