うまれながらにして成長するパワーを持っているこどもたち。
そのパワーでこどもたちは一人の人として
日々たくさんのことを吸収し、学んで成長しています。
そんな大きなパワーを秘めているこどもにとって
まわりの人からの「声かけ」はとても大きな意味を持ちます。
みなさんは、その「声かけ」を変えることで
こどもの行動が変わるということをご存知でしょうか?
今日はそんな「声かけ」についてお話ししようと思います。
こどもはじぶんが生まれた環境を理解しようと
実にたくさんのことを考えながら周囲の音や匂いを
敏感に感じ取っています。
その環境の中には「まわりの人の存在」があります。
生まれながらにして、
本能的にじぶんが生きていくために
必要なものを感じ取る能力が備わっている赤ちゃんたち。
まわりの人の声からことばを学ぶだけでなく、
感情の表現や思考など様々なものを吸収して学びます。
どういった言葉をかけられるかによって
同じ事柄をポジティブに捉えるか、
はたまたネガティブに捉えるかが変わり
こどもの次のアクションが変わることもあります。
かけられた言葉はスポンジが水を吸うように
こどもたちに吸収されて
こどもたちの人格にまで影響を及ぼすと言われています。
(無識的吸収については今後お話ししていきます)
だから「声かけ」はとても大事なのです。
- ひとりの人として尊重して話しかける
- 最終的な判断をこどもに委ねる
- 発達を強制することは避ける
- 具体的に伝える
こどもは「自分で発達・成長するパワー」をもって生まれてきます。
自分自身で「今成長するポイント」を本能的に感じ
行動しながら発達していくこどもを
一人の人として尊重し
こどもがそのパワーを発揮できるよう
まわりは見守りながらサポートしてほしいのです。
一人の人として尊重するということは
最終的な判断をこどもに委ねるということでもあります。
こどもの選択権を奪わないことにより
選択にともなう責任などもこどもは学びます。
また、こどもたちが自身で感じている
「今まさにこれを!」というものに
パワーは自然とむくようになっているので
まわりが発達を強制することもできません。
こどもが興味を持つものこそが
今学ぶべきものであり、
今伸びていくものなのです。
そして、声かけをするときは
わかりやすく具体的に話すことが鉄則です。
今はまだ「常識」や「あたりまえ」という
概念的なものが未発達の状態で
情報を収集中のこどもたち。
指示を出すときやなにかをやめてほしいときなど
具体的に声かけするほうが明確に伝わります。
「〜をしないで」や「うるさい!」と言っても
こどもは「どうすることが正解だったのか」を知らずに
その行動をしている場合が多いので
正しい行動にうつることができません。
なので声かけは具体的な言葉を使うことを心がけましょう。
① 時間がなくて急いでほしい時
「はやくしなさい!」→ 「急いでいるから少しはやく動いてもらってもいい?」
ここでは急いでいる理由を説明してからお願いしてみましょう。
お願いをされることで、自分が尊重されていると
こどもは感じるでしょう。
②おもちゃを片付けないと言われた時
「かたづけなさい!」→「お片付けは自分でする?それとも手伝おうか?」
このように選択を委ねることで
こどもは納得して行動にうつることができます。
③ひらがなの練習帳にお絵かきをはじめた時
「ひらがなの練習に集中しなさい!」→「絵を描きたいならお絵かき帳に描こうね」
その子の興味はひらがなには向いておらず
お絵かきをしたい場合は
ひらがな帳はお絵かきをするところではないと伝えて
こどもの興味のあるお絵かきをお絵かきしてよい場所に
お絵かきするよう、気づくきっかけを与えましょう。
④ある行動をやめてほしい時
「こら!やめなさい!」→「〜(正しい行動例)してみよう!」
「走らないで」→「ゆっくり静かに歩きましょう」
「ボールを室内でなげない!」→「ボールを投げたければお外で投げましょう」
ただ単に禁止するだけでなく、
具体的な行動の提案を盛り込むことで
こどもはなにが正しい行動なのかに気づけます。
このように少し声かけを変えるだけで
こどもの言葉の捉え方と次の行動は劇的に変化します。
みなさんも今日から
いつもの普段の声かけを少し変えてみませんか?